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街撮りスナッパーの最初のレンズ選び その2

前回50mmと28mmが好みのレンズだという話しをしたのだが、街撮りスナッパーの最初の一本には、28mmをお勧めする。
50mmレンズの対角画角は約47°で28mmの対角画角は75°。
凡そ1.6倍の画角ということになる。
50mmレンズの画角は人間のそれとほぼ一致すると考えると、28mmの画角は、普段人間が意識している視野よりも1.6の世界を写してくれる。
この1.6倍が何を意味するのかというと、ファインダーを覗かずにフレーミングして、大雑把ではあるが、被写体をフレーム内に収める事ができる範囲という事だ。

恐らく、街撮りスナッパーでなければ、最初の一本は50mmをお勧めするだろう。
しかし、繰り返しになるが街撮りスナッパーの使命は、被写体にいかに気付かれないようにシャッターを切るかなのだ。
28mmよりも広い画角のレンズは、あるのだが、個人的にはこの1.6倍の世界が、もっとも扱い易い。

それでは、実際にどんなカメラ、どんなレンズを選べば良いのか?
結論から言うと、Ricoh GRD IIが今のところ最もお勧めである。
これは、35mm換算で28mmの単焦点レンズを搭載したハイグレードコンデジである。
レンズ交換式カメラでは無い分、非常にコンパクトではあるが、「レンズグルメ」をも唸らせるGRレンズの描写性能は、街撮りスナッパーには、うってつけだ。
さらに、フルマニュアル撮影にも十分たえられる操作性の高さも重要なポイント。
所謂「プレミアムコンデジ」の部類に入る、このGRD IIだが、最近では価格もこなれて来ているし、自分もめちゃくちゃほしいと思っているところなのだ。
この単焦点レンズ搭載のコンデジという、めちゃくちゃニッチなデバイスは、街撮りスナッパーをその気にさせるには十分すぎるほど、かっこいい。
ただ、超個人的な希望を書くと、価格コム等でも一部言われていたが、Ricohは是非ともマイクロフォーサーズに参加してGRレンズを供給してほしい。
今のところデジタル一眼レフは作っていないが、非常に優れたレンズを作る事ができる数少ないメーカーだ。
恐らく、GRレンズが使えるというだけの理由で多くのユーザーがマイクロフォーサーズボディを購入する事だろう。

話は戻って、カメラ及びレンズの選択だが、勿論ズームレンズでも良い。
ただ、街撮りスナッパーとしての実力を付けていく為に絶対的に必要なのは、画角感なのだ。
であるなら、最初は練習の意味も込めて単焦点を選ぶべきだし、単焦点とズームでは、価格対性能比で単焦点の方が有利なのだ。

ほかにも単焦点プレミアムコンパクトならば、SIGMA DP1も選択肢に入ってくる。
ただ、今回はレンズをフューチャーした選択なので、GRD IIを選択した。
銘玉と呼ばれるGRレンズで是非とも街撮りスナッパーデビューをして頂きたい。

またまた話しは変わるが、「どうせ、こんなブログまともに読んでる人なんていねーだろ」と思いつつ書いていたのだが、ここ数日、想像以上のアクセスを頂いている。
本当にありがたい事だ。

また、ご意見、ご感想、質問、苦情、つっこみ等々全て歓迎なので、コメントを寄せていただければ幸いです。
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by tks-thekid | 2009-01-17 13:48 | 四方山話し

カメラ選び その2

「レンズグルメ」という言葉をご存知だろうか?
知らなくて当たり前の言葉なのだが、レンズは焦点距離や、開放F値だけで全ての描写が決まる訳では無く、その他の様々な要素がレンズの描写を左右している。
例えば、レンズコーティングがその一つである。
一番有名なレンズコーティングと言えば、「レンズグルメ」の大好物であるカール・ ツァイスのT*(ティースター)コーティングだろう。
レンズのコーティングとは元々、レンズ表面、及び内面の不必要な光の反射を無くし、フレアやゴーストの発生を抑え色の補正を行い、光の透過率をアップさせる為の物である。
T*コーティングは、その元々の役割を超えて、コーティングにより生まれる独特の色が「ツァイスブルー」等と評され神格化された。
特に、CONTAX時代(YASHICA、京セラ(YKマウント、Gマウント)時代)のT*コーティングは、クリアで安定したコントラスト、独特の色を生み、それによって生まれる空気感は、多くのファンを作った。

しかし、ヤシカ/京セラが作ったCONTAXブランドのカメラは、けして褒められるような代物ではなかった。
レンズは最高だがボディは最低というのが、当時の専らのCONTAXの評価だった。
巷でよく言われたのが、「Nikonのボディにツァイスレンズがつけられれば最高なのに」といったようなことだった。
ツァイスが使いたいなら、CONTAXのボディしかない・・・という理由でCONTAXのボディを選ぶ人は少なくなった。

その後、コシナがZeissのライセンスを取得し、実際に「Nikonのボディでツァイスレンズ」が実現されるに至った。
またライカのボディでツァイスのレンズという事まで実現されてしまった。
更に近くCanon EFマウントのツァイスまで出てしまうのだ。

しかしながらヤシカ/京セラ時代のレンズの描写とは、個人的には別物だと感じている。
それはどちらがより優れているというような次元の物では無く、全く好みの問題といった感じなのだが、私見を述べさせてもらうのなら、圧倒的にヤシカ/京セラの物が好みだ。

ともかく、簡単に言うと、そのマウントのレンズを使いたいが為にカメラを選ぶという形がとられたわけだ。
この「レンズグルメ」的趣向は、けして否定されるべきものでは無い。
むしろカメラの醍醐味の一つでは無いだろうか?
しかし、殊更に批判的な事を言う人間がいるのも事実であり、なんとも寂しい限りである。

未だにCONTAX、特に自分の場合は、先日も書いた通りGシリーズには憧れ以上の何かがある。
また、最近でもコシナツァイスMマウントのSonnar 1.5/50なども憧れの一本である。
他にもM-ROKKOR 40mm F2 等々、物欲は果てしない。

宝くじでも当たればBessa R3aあたりで「レンズグルメ」を楽しみたい今日この頃である。
食と同じで、どうしても「B級グルメ」的趣向になってしまうのが情けない・・・
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by tks-thekid | 2009-01-16 12:40 | 四方山話し

街撮りスナッパーの最初のレンズ選び

好きなレンズの焦点距離を2本選べと言われたら、自分の場合は、迷わず50mmと28mm(35mm換算)を選ぶだろう。
28mmは広角レンズ、50mmは標準レンズのそれぞれ、代名詞的な焦点距離である。

28mmは、ストリートスナップをする場合には、最も扱い易い。
晴れている日中であればF8まで絞ってノンファインダー(ファインダーを覗かずに)で首からぶら下げたまま、撮っているのだが、こうすることでよほどの事が無い限り、被写体にシャッターを切った事に気付かれる事は無い。
ストリートスナップにおいては、被写体に撮っている事を気付かれないようにする事が非常に重要になってくる。
その為、ファインダーを覗いて、じっくり構図を確認し、絞りとシャッタースピードを決めてからシャッターを切るというような事は、事実上不可能である。
そこで活躍するのが広角レンズなのだ。
もともと被写界深度が深く、画角も広い為、少々大雑把なフレーミングでも、ある程度の画角感さえつかめておけば、大きな失敗はしない。
尚且つF8以上に絞っておけば、ピンボケすることも殆ど無い。
また、自分が使っているFour Thirdsは、フィルムフォーマットが他のフォーマットに比べて小さい為、更に被写界深度が深くなる。
F8くらいまで絞れば事実上のパンフォーカス(凡そ手前1m~画面全域でピントが合っている状態)となるわけだ。
もともと大雑把に撮っているから、多少ピンボケしようが、ブレていようが、個人的には、あまり気にならない。
そんな事よりも、その時しか出会う事の無い道行く被写体をカメラに収められた事の方が重要なのだ。
また、全く逆の話しになるが、画角が広い分、被写体をクローズアップして切り抜きたければ、近づく必要がある。
ストリートスナップで被写体に可能な限り近づきシャッターを切る瞬間の緊張感は、たまらないものがある。

別次元の話しになるのだが、自分の好きな焦点距離と年齢は、大体同じになるという、話しもある。
若い頃は、広い画角を好み、年齢を重ねていくと、それに伴い好きな画角は狭くなっていくという物だ。
自分は今28歳なので、そういう意味ではピッタリくるのが、この28mmの画角というこになるわけだ。

50mmは、望遠的にも広角的にも使える、正に足で撮るレンズである。
また、50mm前後の明るいレンズは、絞ればカッチリ、開ければボケる、表現の幅が広くオールマイティに使える。
以前も書いたように人間の目で捉えている遠近感(パースペクティブ)と50mm前後のレンズの遠近感は凡そ一致している、また画角も人間の見た目に近い。
簡単に言えば自分の目とレンズがシンクロしているのだ。
日常を切り取りたいという欲求からカメラをはじめようと思った人であれば、この50mmレンズから使い始める事をお勧めしたいし、自分もそうであった。
またレンズの焦点距離ごとの画角感をつかむ為の基準になるので、是非とも使い倒して、その画角感を身に付けて頂きたい。


注※【以上、全て35mm換算の時の焦点距離での話しです。
例えば、フィルムカメラでは無いAPS-Cサイズの撮像素子を持つデジタル一眼レフ(CANON EOS Kiss Digital X2、Nikon D40など、その他のエントリークラス、また中級機程度までの殆どのデジタル一眼レフ)では、レンズに表記されている焦点距離の約1.5倍の数字が35mm換算の数字になります。
ですので、デジタル一眼レフを使われている方は28mmの場合は18mm前後、50mmの場合は35mm前後のレンズの事を指しております。】
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by tks-thekid | 2009-01-15 10:15 | 四方山話し

露出計に頼らずに露出を決定する方法

ハードウェアの話しに入る前に、露出計に頼らずに露出を決定する一つの方法を紹介しようと思う。
クラシックカメラ愛好家なら一度は耳にした事があると思うのだが「感度分の16」という理論がある。
これは渡辺さとるというカメラマン「旅するカメラ」という著書の中で紹介した物だ。

ざっくり説明すると、太陽光線は世界中どこでも同じなので、晴れているときの屋外では、絞りF16、シャッタースピードは

設定ISO感度の分の1(ISO100の場合は1/100)にあわせれば凡その適正露出が得られるという理論だ。
ただ、F16まで絞り込んで撮影する事はあまり無いし、1/100というシャッタースピードは若干中途半端で通常1/125なので、

少しわかり易い表現に変えるとすると感度10倍分の5.6という事になる。
これで計算すると、晴れた日の屋外では、ISO100の時、絞りはF5.6、シャッタースピードは1/1000という事になる。

日陰や薄曇の時は2段、夕暮れは3段、日中の屋内は5段、日没後の屋外や室内は8段、暗くなる。
これを各シチュエーションごとに頭に叩き込んでおけば、露出計に頼らずに直感的な撮影ができるようになるわけだ。

で、2段とか暗いとか3段くらいとか一体なんじゃ?どうすりゃいんじゃ?という事になるが、暗い時は絞りを開けるかシャッ

タースピードを遅くしてやる必要がある。
絞りは以下のように並んでいる。
1 1.4 2 2.8 4 5.6 8 11 16 22 32

F5.6から2段開けるということはF2.8という事になる。
F5.6から3段あけるということはF2という事になる。

シャッタースピードは以下のように並んでいる。
8 4 2 1 1/2 1/4 1/8 1/15 1/30 1/60 1/125 1/250 1/500 1/1000 1/2000 1/4000

1/1000から二段遅くするということは1/250になる。
1/2000から三段遅くするということは1/125になる。

絞りが1.4倍の数列になっていて、シャッタースピードが2倍の数列になっている。
1段分は光の量にすると倍、若しくは半分となる。

それでは、例えば、日没後の屋内で開放F値が2.8のレンズでフラッシュを使わず撮影する場合どうすれば良いだろうか。
日中の屋外よりも8段暗い。
F値は開放まで開けても2.8なので2段分しかあけられないし、シャッタースピードも8段も遅くしたら1/4でブレブレまっしぐ

らだ。
それでは組み合わせてみたらどうだろう。
絞りは開放でF2.8で2段あけているので、シャッタースピード1/15まで早くできる。
それでもやはり遅い。
このレンズが例えば28mmであれば1/30までシャッタースピードを上げればなんとかブレずに撮る事ができる。

となると後1段。
こういう時にISO感度を上げれば良い。
ISO200のフィルムなら夜の屋内でもF2.8 1/30で切れるわけだ。
しかしフィルムカメラでは、フィルムを交換するしかISO感度を上げられない。

となれば、そんな状況で撮影するとわかっている時は最初からISO感度の高いフィルムを入れておくべきだろう。
基準としては、晴れている時の屋外ではISO100、日中の屋内はISO400、日没後はISO800以上という感じだ。
また、運動会などのように望遠レンズを使い尚且つシャッタースピードを稼ぎたいような時は、晴れた日の屋外であったとし

てもISO400を選ぶ等、状況に合わせたフィルムの選択が必要だ。
そういった意味で、デジタルカメラのISO感度のフレキシビリティというのは、非常に画期的なわけだ。

さて、ハードウェアの話しに入ろうかと思ったが、今日はここまで。
早速週末は、フルマニュアルで「感度分の16」の撮影を楽しんでみてはいかがだろうか。
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by tks-thekid | 2009-01-09 17:55 | 四方山話し

光線状態を読み制御する

光の方向の話を軸に進めて行こう。
被写体に対して光源がどこにあるかと言うことになるのだが、昼間の屋外であれば特殊な状況を除いて、光源イコール太陽と言うことになる。
恐らくの所、カメラが一番得意なのは順光である。
位置関係で言えば、被写体に対して、撮影者側に光源がある状態。
順光の場合は、AEを使って普通に測光してやれば、ほぼ意図した測光結果が得られ、あまり小難しい事を考える必要は無い。
光源からの光が被写体に反射してレンズに届くので、よほど反射率の高い被写体で無い限り露出計がおかしな値を出す事は無いからだ。
ただ、作画としてはやや面白みに欠ける。
往々にしてフラットで空気感や立体感の無い写真が出来上がるし、ポートレートなどでは、被写体の顔がまぶしそうな顔になってしまう。

光を読むというのは、単純に「明」だけではない。
むしろ写真の表現においては「暗」が重要なのだ。

続いて逆光。
位置関係で言うと撮影者に対して被写体側に光源がある状態。
この場合、光源からの光は、直接レンズに届く。
そうなると、露出計が測光しているのは、被写体では無く、光源からの直接の光と言うことになる。

また、これはレンズにとって非常にシビアな状態だと言える。
何故逆光がシビアなのかというと、それはレンズを自分の目だと思っていただければわかり易い。
光源からの光が直接目に入るとどうなるか?
これは、小さな懐中電灯などであったとしても、同じである。
かなりまぶしい。

これを普通にAEで撮影すると、露出計は被写体からの反射光では無く光源からの直接光を測光している為、被写体に対しては露出が不足してしまう。
所謂アンダーの状態になり、暗く写ってしまう。
極端な言い方をすれば、ドラゴンボールで言うところの太陽拳状態だ。
しかしデメリットばかりでは無い。
逆光をうまく利用すると、輪郭がはっきりし、尚且つ透明感のある写真が撮れる。

例えば、夕日をバックに人物を置いてシルエットを生かした構図を作ってやるというような撮影は、定石である。
またポートレート撮影などでは、わざと逆光状態を作り、カメラ側でフラッシュを強制発光させるという「日中シンクロ」という撮影技法がある。
この「シンクロ」というのは、背景と被写体の明るさを「シンクロ」させるという意味である。
またレフ板を使って光をかえしてやる方法もある。
結果的に、輪郭ははっきりし、被写体の影が飛ばせて、透明感があり、髪の毛にハイライトの入った、まさにキラキラした感じのポートレートが出来上がる。
しかも、被写体が光源を背負っている為、まぶしいという事が無く自然な笑顔が撮り易いのだ。

ただし物には限度があるわけで、ピーカンの夏の日の真昼間に思い切り逆光で撮影しようなどというのは、普通に無理がある。
なので、ポートレートを撮るのなら、やや曇っている時や早朝や夕方の太陽が低い時に行うのが良い。

昔むかしのその昔に作られていた、固定レンズのレンズシャッターのレンジファインダーカメラでオート撮影の機種に、逆光ボタンなる物が付いていて、押してやると、自動で+1.5の補正をするという物があったのだが、今考えると+1.5ってかなり微妙。
まぁネガで使うのなら、あんまりシビアである必要も無かったのかもしれないが、それにしても大雑把な数値だ。

続いて斜光。
斜光とは、光源が被写体の前方斜め上方にある状態。

斜めからの光は被写体の片側だけに影を作る。
その影が意図しない影である場合は、影を消すのは中々難しい。
しかし写真にその場の空気感を写しこむには、斜めからの光をうまく使ってやる事が重要だ。
自分でライティングを行って撮影する場合も、被写体全体に均等に光をまわらせるより、わざと斜めや横、上からの光で陰影を作り、より自然な空気感を作ってやるのは、非常に面白い。
一番立体感を表し易い光線状態であると言えるが、逆に光線状態を読むのは難しい。
あと、ポートレートを斜光で撮ると、変にナマナマしい感じになったり、意図せず力強いイメージになったり、しわが目立ったりするので、気をつけよう。
上がった写真を見て撮影者は「空気感が表現できて、なかなかいいじゃん」と思っていてもモデルから「しわが目立つじゃない!」とか「ふけて見える!」とか言って叱られる事がままあるのは、この斜光状態の時の写真だ。
オネエチャン撮りには、不向きかも知れないが、最近は「カメラ日和」等の雑誌のお陰でこういった自然なライティングを女性が好む傾向も生まれてきている。
難しい世の中になったものだ。

という事で、ざっと光線状態の話しをしたのだが、今日は「光線状態を読み制御する」話しなので、その制御の方を続けて書いてみる。
レフ板や、フラッシュを使うのが正に「制御」なのだが、これは所謂力技なので、もう少し力を抜いてカメラの露出をコントロールして、やる方向で話しをしよう。
ただ、フラッシュやレフ板と違って、光自体をコントロールするわけでは無いので、そこにある光をどう写すかということになる。


カメラ側の操作としては、AEを使用して撮影する場合、光線状態によって適正な露出を得る為に露出を補正してやらなければならない場合がある。

方法としては大きく分けて二つ。

1.測光した情報をカメラの露出補正機能を使って補正する。
2.AEロックの機能を使って別の位置で測光した情報を使用し露出を補正する。

1.の露出補正機能は、露出計で測光した値からプラスマイナスで補正してやる機能である。
例えば、逆光時は、一般的にプラス補正をしてやるのだが、光の強さによって+1.5段にするのか+3段にするのかなど、瞬時に判断する為には、慣れるしか無い。

2.のAEロックは、ちょっぴりお勧めである。
これは、余計な光線が入り込んでいない明るさの安定した別の部分を測光し、その値をロックして、撮りたい構図に戻して撮影する方法なのだが、レンズをあっちにむけたりこっちにむけたりと若干わずらわしさはあるものの、直感的で、大方のカメラでボタン一つで操作できる。
これにも慣れは必要だし、露出を大きくはずしてしまう事もままあるのだが、特にエントリークラスのデジタル一眼レフでは、この方法が一番威力を発揮する。

また上記の何れもスポット測光や中央重点測光等で測光部分を限定してやる方法を組み合わせる事でよりわかり易くなる。
なぜ、測光部分を限定する必要があるの?と疑問を持つ人も少なく無いだろう。
例えば、ファインダーから覗いた絵を9等分するとして、真ん中と右上では、明るさが違う場合があると言うことだ。
この明るいところと暗いところの差は、カメラをどういじくろうが、フラッシュやレフ板で光を足してやらない限りかわらない。
ここは非常に重要なポイントだ。
カメラの露出をいじくっても、そこにある明暗の差は絶対であり、どんなに優秀なカメラでも埋められないという事だ。
この明暗の差のせいで露出計が自分が写したい物に対して適性な露出を計測できない状況を是正する術が露出補正なのだ。


ただ、こんな事なら、絞りもシャッタースピードもマニュアルで撮った方がよっぽど簡単に自分の思った通りに撮れるのではないか?という事になる。
いやいや、正にその通り。
余計な数値に惑わされる事無く、カメラの露出計のインジケータを見ながら、自分の勘で、アンダーやオーバーに振った方が全然簡単だし楽だし。
しかし、マニュアルで撮るにしても実はカメラ側に問題があるのだ。
通常、エントリークラスのデジタル一眼レフは、マニュアルで撮影する事を前提に作られておらず、殆どの機種でマニュアル撮影する際に、絞りかシャッタースピードの何れかしか操作できない状態になっており、切り替えが必要になる。
となれば結局、AEで撮影した方が楽という事になる。
当たり前の事だが、カメラには、それぞれ特性があり、それぞれに適した撮り方がある。
カメラを選ぶ際に、余計な性能ばかりに目を向けるのではなく、自分がどういう撮り方をしたいかで選ぶほうが、よっぽど良い写真が撮れるのではないだろうか。

光線状態を読み、それを素早く反映させるには、カメラの操作性が非常に重要になってくる。
また、それはカメラだけに依存するわけでは無く、一つのカメラをじっくり使い倒して、カメラ固有の癖をつかみ自分の意のまま操れるようになる事がなにより重要な事なのだ。
その為にも、機材は極力少なく、できれば1台に限定して多少使いづらくても辛抱して使い続けてほしい。
ただ、フィルムカメラ主流の時代と違い、カメラのライフサイクルは異常なほど短くなってしまった。
そういう状況で同じカメラを使い続けるというのは、多少なりとも勇気の要る事なのかもしれない。

じゃあ、自分に合うカメラってなんなの?って事になるので次は、カメラ(ハードウェア)の話しを。
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by tks-thekid | 2009-01-08 16:46 | 四方山話し

続きの続きの続き

せっかく一眼レフを買ったのだから、シーンモードばかり使わずに、マニュアル、また半マニュアルを使って、所謂「作画意図」というやつを写真に反映させてみようじゃないかと言うことで今日の話し。

カメラの上部には、P A S Mや人が走ってるマーク、風景のマーク、星空のマーク等々が書かれたダイヤルが配備されている。
そのダイヤルの事をモード設定ダイヤルと言うのだが、PとかAとかSとかMは恐らくのところ、あまり積極的には使われず絵文字のところ、所謂シーンモードばかり使ってはいないだろうか?
それも悪いとは言わない。
しかしそれは、自分のイメージした絵を作るわけではなく、カメラのレコメンドに従っているだけだ。
勿論、カメラがそのモードで一体何をするのか?という事を理解して使用するのであれば、そこに撮影者の意図を反映させる事もできるのだが、直接的では無いし、「写真を撮っている」という充実感を味わうには、十分だとは言えない。

殆ど人が使ってるカメラはデジタルカメラなのだがら、ちょっと冒険してアルファベットのところにダイヤルを回してみよう。
何はともあれ、お勧めはAである。

このAは、絞り優先AEというモードになる。
AEとは、自動露出(Automatic Exposure)という事なのだが、全て自動という訳では無く、半自動という感じで理解して頂ければよいと思う。
どういう設定かというと、撮影者が、任意の絞り値を設定してやると、カメラの露出計が測光した露出情報から自動で適切なシャッタースピードを選択してくれるという機能だ。
このモードを使う事で、主に被写界深度をコントロールした写真を撮る事ができる。
また、だいたいの光の量がわかるようになれば、自分が決めた絞り値から、瞬時に大方のシャッタースピードがわかるようになる。
個人的にも、殆どのケースでこの絞り優先AEを使用している。

例えば、人物写真。
女性を綺麗に撮るには?という話しは良くある事で、綺麗の基準を一概には言えないが、やはり被写体を浮かび上がらせるように抜いて撮るのが定石だろう。

とりあえず、デジイチについてくるキットレンズで撮る場合、自分の作画意図を反映させる為には少し極端にやる必要がある。
まずレンズは望遠一杯に。
F値は開放。大方キットレンズであれば望遠端の開放F値は5.6くらいだろから、その値に。
望遠端なので、構図を決める際には少し被写体から距離を開ける必要がある。

ここでシャッターを切っても良いのだが、これだけでは、まだ30点、いや20点くらいか。

では次は何をすれば?という事になるのだが、本来の写真を撮る工程を考えると上記の前に入る作業が実はある。
それは「光線状態を読む」という作業だ。
逆光なのか順光なのか斜光なのか。
被写体に対して、どの方向に光源があり、どういう角度から、どういう強さの光があったっているのか、画面内の部分部分で輝度差はどれくらいか等々を読む作業である。
おそらくのところ、写真で最も奥が深いのが、このファクターだ。
勿論、今まで書いてきた事もその内容は、上っ面をなぞっただけの事だったのだが、初歩的な事がわかれば後の事は写真を撮っていくうちに自然と身に付いて行き易い内容であった。
しかし「光線状態を読む」は即ち「光線状態を制御する」ことであり中々、単純なケーススタディが他のファクターようには行え無いのだ。
誤解を恐れずに言えば、これができる人がプロの写真家なのだと思う。

という事で、今回はこれくらいにして次回は、「光線状態を読み制御する」話しを。
自分もただのアマチュアなので、適切な内容の文章が書けるかどうかは、正直自信が無いのだが・・・
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by tks-thekid | 2008-12-19 11:00 | 四方山話し

続きの続き

まずレンズの焦点距離とは何か?というとレンズの中心からレンズが結像する焦点までの距離の事なのだが、一般的には画角を表す値として用いられている。
通常その単位はmmで表記されるが、古いレンズなどではcmで表記されているものも稀にある。
焦点距離が長いほど望遠、焦点距離が短いほど広角となる。
ただし、同じ焦点距離であっても、フィルムや撮像素子のサイズによって写る範囲が変わる為、原則として、レンズに表記されている焦点距離を35mmフィルムだった場合という仮定で換算して、表現される。

現在販売されているデジタル一眼レフでは主にフォーサーズ、APS-C、フルサイズの3種類のサイズの撮像素子が使われており、35mmに換算すると表記されている焦点距離のフォーサーズで約2倍、APS-Cで約1.5倍、フルサイズで等倍の焦点距離となる。

24mm~35mm程度までを広角レンズ、50mm前後を標準レンズ、70mm~300mm程度を望遠レンズと呼び、24mmより短い物は超広角、300mmより長い物は超望遠と呼んだりする。

例えば、フォーサーズの標準ズームは14-45mmの物があるのだが、これがもしそのまま35mm換算の焦点距離であるならば広角ズームという事になる。
しかし、フォーサーズの場合、前述の通り35mm換算での焦点距離は、約2倍なので28-90mmの所謂標準画角のズームレンズだと言う事がわかる。

さて、ようやく本題であるが、その焦点距離を変化させることで写真にどのような作画意図を反映させられるのかである。
焦点距離の違いで大きく4つの違いが生まれる。
1.画角の違い
2.遠近感(パースペクティブ)の違い
3.被写界深度の違い
4.圧縮効果の違い
以上の4点である。

まず、1.の画角の違いであるが、焦点距離が短いほど、写しこまれる範囲は広くなる。
だから広角レンズというのだが・・・
逆に焦点距離が長いほど、写しこまれる範囲は狭くなる。

2.の遠近感(パースペクティブ)だが、本来、遠近感は近いものが大きくなり、遠くのものは小さくなる。
これも当たり前の話だが、焦点距離が長いほど、遠くのものは大きく写り、焦点距離が短いほど小さくなる。

3.の被写界深度の違いは、焦点距離が短いほど被写界深度が深くなり、焦点距離が長いほど浅くなる。

4.の圧縮効果だが、これはなかなか文章での表現が難しい。
敢えて書くとすれば、焦点距離が短いほど、近景と遠景との距離感が増大し、遠近感が誇張される。
焦点距離が長いほど、近景と遠景の距離感が無くなり、遠近感が圧縮される。

今、自分で書いていて気がついたが、3回目にしてかなりマニアックな話しになってしまった・・・

とりあえず、上記を踏まえて写真を撮れと言われても普通の人なら???だろう。
具体的にどういうシチュエーションでどういう焦点距離のレンズを選ぶべきかを例としてあげてみよう。

まず広角レンズ
特徴としては、
・より広い範囲を写し込む事ができる
・被写界深度が深い
・パースが誇張される
感じなので、一般的には風景を撮ったり、ストリートスナップを撮ったりする場合に適している。
また、建物の写真等を撮る場合に、一枚に建物の全景を収めたい時などは、広角レンズを用いる必要がある。
またパースペクティブの誇張を利用して、人物や建物を足元からあおるように撮ったりすると面白い絵が撮れる。
ストリートスナップでは、一旦レンズの画角をつかんでしまえば、その被写界深度深さを利用して、若干絞って(F8程度)ノンファインダー(ファインダーをのぞかないで)撮影するのも面白い。
この、広角で少し絞ってノンファインダー撮影は、個人的によくやるのだが、最近のデジタル一眼レフは、ファインダーを覗かなくてもライブビュー機能等を使うのも良いだろう。
スナップの場合は、被写体や、周囲に気付かれないようにシャッターを切る事でより自然な絵を作る事ができる。

続いて標準レンズ。
これは35mm換算で50mm前後の焦点距離のレンズなのだが、何故これを標準レンズというかというと、画角が本来の人間の視野に近いということや、パースペクティブが人間のそれに近いという理由で、50mmからちょっと短いくらいの焦点距離、40mmくらいがほぼ人間の視野やパースと一致していると個人的には思う。
これくらいの焦点距離のレンズで特に開放F値がF2.0以下の物は、かなり使い易くオールマイティなレンズだと言える。
デジタル一眼レフが普及し始めた当時、某オークションサイトから、35mmF2.0のレンズが消え去った事があった。
これは、キヤノン、ニコンなどのメーカーの撮像素子のサイズがAPS-Cの為35mm換算でほぼ標準画角となり、しかもコストパフォーマンスも高く良く映る、35mmF2.0のレンズが売れまくってしまったのだ。
たしかに35mmF2.0は各社優秀なレンズが多い。
その理由としては、無理の無いレンズ設計ができる焦点距離であり、開放F値であったからだ。
本来、標準画角の単焦点レンズは以前書いたよに明るい物ではF1.2というような物があったりコストパフォーマンスにすぐれて尚且つ写りの良いF1.4というというようなものも沢山あるのだが、単焦点レンズに比べて若干暗めのズームレンズに慣れている、デジイチユーザーには、感動すら覚えるほどの写りの良さとF2.0という明るさ、そしてオールマイティな使用感は、お買い得感満載だったのだ。

基本的に、カメラを真面目に勉強したいのなら、明るい標準単焦点レンズを何はともあれ買うべきだ。
そして標準レンズの使いこなしや、画角感を身に付ける事でカメラの腕は格段に上がるし、カメラキットについてくるキットレンズのズームレンズの使いこなしだって全く違った使いこなしができるようになる。

絞ればクッキリ、開ければボケる、寄ったり離れたたり自分の足で構図を作る、暗い時には、手ブレ補正などに頼らず、しっかりカメラをホールドして息を止めシャッターを切る。
そういうレンズやカメラの基本的な使い方をまずしっかり身につける為にも標準単焦点を一本は使ってみる事をおすすめする。
きっと写真の醍醐味を存分に味わう事ができるだろう。

そして望遠レンズ。
特徴としては、
・狭い範囲をクローズアップして切り取る
・被写界深度が浅い
・パースが圧縮される

望遠レンズで、特に中望遠と呼ばれる35mm換算で85mm前後のレンズで、開放F値の明るいものは、ポートレートレンズという別名を持つ。
85mmの画角は被写体から遠からず近からず、そして望遠レンズ特有の圧縮効果とボケが、ポートレートを撮るのに最も適していると言われる所以である。
85mmF1.4など銀塩カメラ時代のレンズでも比較的高価な部類に入るものだ。
また、開放F値が1.4とかなり明るいのだが、85mmでF1.4の開放で撮ろうとすると、その被写界深度は正にミリ単位であり、目にフォーカスがあっていれば耳と鼻先は既にアウトフォーカスというような、かなりシビアなピント精度を要求される。
実質的にはF2.8程度まで絞って使うのが一般的だ。
個人的に200mmを超えるような望遠レンズは、運動会とか野鳥とか、そういった機会以外での使い道が見出しづらい。しかも高価な為、なかなか手が出ない物だ。
ただ、最近では優秀なズームレンズが多く、望遠側はズームレンズに任せるというのが基本である。

とりあえず、ざっくりと広角、標準、望遠とカテゴライズしてみたが、前述したとおり、最近では本当に優秀なズームレンズが多く、敢えて単焦点レンズを選ぶ必要性も薄くなってきた。
個人的に少しお金に余裕があれば、一度は使ってみたいズームレンズがLEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm/F3.5-5.6 ASPHである。
実売価格で10万円を超えるような多少高価なレンズだが、そこらへんの下手な短焦点など相手にならないほど、すさまじい描写力だ。
このレンズを使う為だけにフォーサーズのボディを買っても損は無いのではないかというくらい凄い。
ブランドネームはLEICAを冠しているが、このレンズはPanasonicが作っているレンズである。
しかし家電メーカーだからと言って侮ってはいけない。
本当に凄い。
しかも35mm換算で28mmから300mmまでの画各をカバーし尚且つ、レンズ内手ぶれ補正までついている。
惜しむらくは、若干開放F値が暗い事だが、はっきり言ってそんな事はどうでもいいくらい良いレンズだ。
デジタル専用設計のレンズで最高のレンズを一本選べと言われたら、迷わずこのレンズを選ぶだろう。
他にもαのZeissシリーズはかなりいい。だがこれは目が飛び出るほど高いが・・・

最後は多少余談になってしまったが、レンズについてざっくりと書いてみた。

次回は、いよいよ実際のカメラに話を落としこんで、その操作について書いてみようと思う。
もはや、最後まで読んでいる人などほとんどいないとは思いつつも、ある程度納得行くまで書くので、読んで下さっている方がいれば、ご意見ご感想を寄せて頂けると有難い。

では、また次回。
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by tks-thekid | 2008-12-18 12:27 | 四方山話し

カメラのよくある勘違いの続き

前回、「この「ボケ」とレンズの明るさに何の関係があるのか・・・」というところで話しが終わっていた。
この話しの続きをしようと思ったのが、その前に適正露出を決める際にもう一つ重要な要素があるので、その話を先にしよう。

写真を撮った事がある人なら、殆どの人が気になったのではないかと思うが、デジカメに「ISO100」だとか「ISO1600」だとか、そういう表示というか、項目があったのを見た事があるのではないかと思う。

これは、「ISO感度」と呼ばれる物で、古くは「ASA感度」などと言われていた、フィルム感度を表す数値だ。
数値が低いほど低感度、数値が高いほど高感度となる。
ではフィルム感度とは何か?

フィルムは、その表面に無数の粒子を持っている。

感度が低いというのは、この粒子の一つの大きさが小さく数が多い状態。
感度が高いというのは、この粒子の一つの大きさが大きく数が少ない状態を言う。

平たく言うと、低感度にすると、小さい粒子が沢山の数ある事になるので、写真が綺麗に写るが、その反面粒子が小さいので1個あたりの粒子が受けられる光は少なくなり、受光しなければならない光の量はその分多くなくてはならない。

高感度にすると、大きい粒子が少量しか無いので、写真の画質は単純に低下するが、その反面粒子が大きいので、少量の受光でも適正露出を得る事ができる。

天気が良い日の昼間の屋外であれば、最低感度(一般的なデジタル一眼でISO100~200)。
昼間の屋内や夕暮れ間近の屋外、曇天の屋外でISO200~ISO400
夜の屋内では通常の蛍光灯の下でISO400~ISO800
少し薄暗い明かりではISO1600以上という感じを基準にすればよい。
デジタルカメラの場合、カメラの受光素子の性能に依存して、高感度側の画質は変化するので、どの感度が適正かというのは一概には言えないが、以降説明させて頂く「作画意図」と照らして考えてみると、より適切なISO感度が選択できるようになるだろう。

という事で本日の本題に入ろう。

まず、適正露出を得る為の絞りとシャッタースピードの組み合わせは、一つでは無いという話をした。
しかし、フィルム(デジカメの場合、撮像素子)が受光する量は同じである。
となれば、出来上がってくる写真も同じかというと勿論そうでは無い。

当たり前の話だが、シャッタースピードが速ければ、動いている物が止まっているように写る。
逆に遅ければ、被写体の残像が写る。
これは、写真を撮る人間がシャッタースピードを変化させることで作画意図を写真に反映する一つの方法である。

では、絞りを変化させることでどういった作画意図を写真に反映させることができるのか。

前回「ボケ」の話しで終わったのだが、絞りを単純に言うと、「ボケ」の量をコントロールする一つの要素なのだ。
大雑把に書くと、絞りを開ける(絞りの数値を小さくする)と「ボケ」の量は増加する。反面、絞りを絞る(絞りの数値を大きくする)と「ボケ」の量は減少する。
これは一般的に被写界深度と言う言葉で表される。
被写界深度とは、平たく言うとピントが合っている奥行きの深さである。

例えば、草原に女性が1人立っているとする。
この場合、単純に二つの撮り方が思い浮かぶ。
一つは、女性と草原全体にピントを合わせて撮る方法。
もう一つは、女性だけにピントを合わせて撮る方法。

写真の画面上で、女性が写っている面積と草原が写っている面積が両方の撮影方法で同じである場合、絞りを変えることで、上記の二つの違った写真が撮れる事になる。
この場合、せっかく女性なのだから、女性を主題にしたいとなれば、絞りを開けて被写界深度を浅くし、女性だけにピントを合わせ、アウトフォーカス部分に緑の草原が広がるという作画表現ができる。
主題が草原であるならば、逆に絞りを絞って被写界深度を深くし、女性と草原全体までしっかりピントの合った写真を撮れば良い。

それじゃあ、写真というのは、適正露出の範囲内での絞りとシャッタースピードだけで決まるのか?というと、そうでは無い。
レンズに様々な焦点距離があったりズームレンズがあったりするのは、遠くの物を大きく写したりする為だけにあるのではけして無い。
このレンズの焦点距離でも作画意図を写真に反映させる事ができるのだ。

という事で、レンズの焦点距離の話しはまた次回・・・
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by tks-thekid | 2008-12-17 12:15 | 四方山話し

カメラのよくある勘違い

非常に多くの初心者というか、普通のカメヲタでは無い人が陥ってしまう勘違いなのだが、それはシャッタースピードについてだ。
「シャッタースピードの速いカメラはブレ写真ができない」と思い込んでいる。
少しカメラや写真の事がわかる人は、こんな事を言われた地点で小一時間説教したくなるものだ。
という事で説教させて頂く。

写真がブレてしまう原因として、被写体ブレ、手ブレの大きく分けて二つがある。
被写体ブレは、被写体がシャッターを切ったタイミングで動いていることによっておきる。
手ブレは、シャッターを切る際に、カメラを持っている手が動いてしまうことによっておきる。
その、いずれもシャッタースピードが速ければ写真に影響が無いレベルに抑える事ができる。
しかし、シャッタースピードというのは、原則的にカメラに拠って決まるものでは無いのだ。




えっ???




となってしまった人は、恐らく勘違いしていた人だろう。
勿論、カメラでシャッタースピードを決定するのは紛れも無い事実であるのだが、任意のシャッタースピードを設定してシャッターを切っても本来まともな写真など撮れない。

写真とは、フィルムに適正な量の感光をさせることではじめて、ちゃんと写るわけだ。
(フィルムと書いたが、デジタルカメラもフィルムが受光素子(半導体)に変わっただけで仕組みは全く同じである。もっと言えばビデオカメラでも全く同じ。)
その、適正な光の量の事を適正露出という言葉で表す。
この適正露出は、現在売られている殆どのカメラ(一部例外もあるが・・・)でカメラに内蔵された露出計により計測される。
そして、その計測された適正露出に合わせて、シャッタースピードと絞りを決めるわけだ。

ここでシャッタースピードと露出を水道に例えてみる。

あなたは、のどが渇いていて200ccの水が飲みたいとする。
そして、あなたは蛇口をひねり、コップに水を汲むわけだが、コップに水を200cc入れるには、蛇口をどれくらいひねるか、また、どれくらいの時間あけるかという組み合わせが、無数にある。
ただ、蛇口をどれくらいひねったかにより、自ずと、どれくらいの時間あけておくかというのも決まってくる。

蛇口をどれくらいひねったかが、絞りであり、どれくらいの時間あけていたかが、シャッタースピードなのだ。
そして、あなたが飲みたかった200ccの水の量がその時の適正露出となる。
しかし、すごくのどが渇いている時と、あまりのどが渇いていない時では、飲みたい水の量も変化する。
そののどの渇き具合を測るのが露出計である。
では実際に、露出計は何を測っているのかというと、明るさを測っているのだ。

明るい=のどが渇いていない
暗い =のどが渇いている

という事が言える。

ここまで書くと殆ど理解できたと思うが、暗い場合はシャッタースピードを遅くしてやるか、絞りを大きく開けなければならない。
逆に明るい場合では、シャッタースピードを速くするか、絞りを絞らなければならない。
しかし、蛇口の大きさや蛇口から一定時間で出てくる水の量に限界があるように、レンズにも最初から、絞りをどこまで開けられるか、又閉じられるかという限界が決まっている。
その明るい側の限界がレンズの開放F値になる。
レンズの開放F値は、通常レンズの前面のフチの部分に焦点距離と一緒に表記されている。
ズームレンズであれば、「28-70mm F3.5-5.6」というような形で書かれている。
このF○○という数値が小さければ小さいほど一定時間で水を沢山出す事ができる蛇口だと思っていただければ間違い無い。

最近では最も明るい部類でF1.2くらいであるが、ズームなどが無いのに、かなりデカイ。
レンズの基本として、明るいレンズはデカくて重い。
俺基準で言えば、F2.0以下のF値のレンズは比較的明るい部類に入り、F2.8はズームレンズでは明るい部類でF3.5はまぁ普通、それ以上は若干暗いという感じだろうか。
余談ではあるが昔キヤノンがF0.98というようなとんでもないレンズを作っていた。
この数値は人間の目よりも明るいということになる。
ただ、勘違いしてはいけないのが、明るいから良い写真が撮れるわけでは無いということだ。

ちなみに、日本の場合、開放F値の数値が低いレンズを明るいレンズ、高いレンズを暗いレンズと言って表現するが、海外では、明るいレンズをハイスピードレンズと言ったりする。
明るいレンズはシャッタースピードが稼げるという意味で、なかなか直接的で面白いが、これは文化の違いであろう。
どういう文化かというと、日本人は、写真に「ボケ」の美しさを求める。
海外では、この「ボケ」所謂アウトフォーカス部分を意図的に作るような写真を撮る文化は無かった。
最近では、日本の「ボケ」文化の影響で、レンズの良し悪しを決める重要な評価ポイントになっているようではあるのだが・・・

で、この「ボケ」とレンズの明るさに何の関係があるのか・・・
これはまた次回。
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by tks-thekid | 2008-12-16 13:58 | 四方山話し

無線LANの設定

引越しをして、家が広くなってしまったおかげで、元々非力なAirmac Express(無線LANルーター)では、接続が非常に不安定な状態が頻繁に起きるようになっていましまった。
BBIQの終端装置を置いている部屋から主にPCを使う部屋まで、若干離れているという事も、問題を助長しているのだが、さてどうするか。

結論から書くと、Buffalo製ハイパワータイプの無線LANルーターWHR-HP-Gを購入し、Airmac Expressと差し替えてメインの無線LANルーターにしたのだが、ここで問題が起きた。

先日も書かせて頂いたとおり、Airmac Expressは我が家のメインのオーディオシステムの中核であり、これが無いと音楽を聴くことができなくなる。
となると、WHR-HP-GとAirmac Expressを共存させなければならないのだが、そうじゃなくても電波干渉がおこりまくる2.4GHz帯にどうやって、この二つの無線デバイスを収めるか、考えるだけで厄介である。

これをやるには、大きく分けて二つの方法がある。
1.二つのデバイスの周波数帯が干渉しないようにチャンネルを分けて独立した形で使用し、音楽を聴くときだけAirmac Expressに接続する。
2.WDSの設定を行い、WHR-HP-Gを親、Airmac Expressを子に設定してリピータとして使用する方法。この場合、チャンネルは同一のチャンネルに設定する必要がある。

とりあえず、両方試しては見たのだが、どうもしっくり来ない。
2日連続で夜中まで、二つの無線デバイスを切り替えながら、コンフィグを繰り返したのだが、なんとなくドツボにハマってしまっているようだ。
さらに、我が家には、3台の異なるOSのPCがそれぞれ別々の用途で使用され、全て無線LANで使用されているのだが、これがさらなる混乱の原因になっている。

とりあえず昨日まででわかった事をサマリーすると・・・

・チャンネルを分ける場合以下の5通りのチャンネル設定を行わなければ、電波の干渉が起きてしまう。

1ch/6ch/11ch
2ch/7ch/12ch
3ch/8ch/13ch
4ch/9ch
5ch/10ch

尚且つ、上記のチャンネル設定を行ったとしても、屋外からの電波干渉、屋内の電子レンジ(これも2.4GHz帯を使っている)などからの電波干渉が起きる可能性がある為、5通り全て試した上で一番安定するチャンネルを探す必要がある。

・WDSを使用すると、それなりに安定はするものの、WHR-HP-GのフレームバーストやフレームバーストEXという高速化機能が使えなくなる。また、通常状態で従来の半分程度のスループットしかでなくなる。
これの原因はさまざま考えられるが、同じ周波数は二つのデバイスで分けてしまうからなのだろうと理解している。しかしよくわからないので、原因を解説していただける方がいれば是非お願いしたい。

・WDSはデメリットばかりのようだが、二つのデバイスが繋がっている状態なので、itunesを鳴らす際に切り替えなくても大丈夫というメリットがある。

・・・と言ったような感じである。

既に非常にマニアックで、ここまで読んだ人は殆どいないだろうと思われるが、読んでいただいた方はきっと今後役に立つことがあるはずだ。多分。

ともあれ、今日は1.の方法で全てのチャンネルの組み合わせに挑戦してみて、安定すればそれに決定する事にする。
正直、もうめんどくさい。
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by tks-thekid | 2008-12-03 11:13 | 四方山話し