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街撮りスナッパーの最初のレンズ選び

好きなレンズの焦点距離を2本選べと言われたら、自分の場合は、迷わず50mmと28mm(35mm換算)を選ぶだろう。
28mmは広角レンズ、50mmは標準レンズのそれぞれ、代名詞的な焦点距離である。

28mmは、ストリートスナップをする場合には、最も扱い易い。
晴れている日中であればF8まで絞ってノンファインダー(ファインダーを覗かずに)で首からぶら下げたまま、撮っているのだが、こうすることでよほどの事が無い限り、被写体にシャッターを切った事に気付かれる事は無い。
ストリートスナップにおいては、被写体に撮っている事を気付かれないようにする事が非常に重要になってくる。
その為、ファインダーを覗いて、じっくり構図を確認し、絞りとシャッタースピードを決めてからシャッターを切るというような事は、事実上不可能である。
そこで活躍するのが広角レンズなのだ。
もともと被写界深度が深く、画角も広い為、少々大雑把なフレーミングでも、ある程度の画角感さえつかめておけば、大きな失敗はしない。
尚且つF8以上に絞っておけば、ピンボケすることも殆ど無い。
また、自分が使っているFour Thirdsは、フィルムフォーマットが他のフォーマットに比べて小さい為、更に被写界深度が深くなる。
F8くらいまで絞れば事実上のパンフォーカス(凡そ手前1m~画面全域でピントが合っている状態)となるわけだ。
もともと大雑把に撮っているから、多少ピンボケしようが、ブレていようが、個人的には、あまり気にならない。
そんな事よりも、その時しか出会う事の無い道行く被写体をカメラに収められた事の方が重要なのだ。
また、全く逆の話しになるが、画角が広い分、被写体をクローズアップして切り抜きたければ、近づく必要がある。
ストリートスナップで被写体に可能な限り近づきシャッターを切る瞬間の緊張感は、たまらないものがある。

別次元の話しになるのだが、自分の好きな焦点距離と年齢は、大体同じになるという、話しもある。
若い頃は、広い画角を好み、年齢を重ねていくと、それに伴い好きな画角は狭くなっていくという物だ。
自分は今28歳なので、そういう意味ではピッタリくるのが、この28mmの画角というこになるわけだ。

50mmは、望遠的にも広角的にも使える、正に足で撮るレンズである。
また、50mm前後の明るいレンズは、絞ればカッチリ、開ければボケる、表現の幅が広くオールマイティに使える。
以前も書いたように人間の目で捉えている遠近感(パースペクティブ)と50mm前後のレンズの遠近感は凡そ一致している、また画角も人間の見た目に近い。
簡単に言えば自分の目とレンズがシンクロしているのだ。
日常を切り取りたいという欲求からカメラをはじめようと思った人であれば、この50mmレンズから使い始める事をお勧めしたいし、自分もそうであった。
またレンズの焦点距離ごとの画角感をつかむ為の基準になるので、是非とも使い倒して、その画角感を身に付けて頂きたい。


注※【以上、全て35mm換算の時の焦点距離での話しです。
例えば、フィルムカメラでは無いAPS-Cサイズの撮像素子を持つデジタル一眼レフ(CANON EOS Kiss Digital X2、Nikon D40など、その他のエントリークラス、また中級機程度までの殆どのデジタル一眼レフ)では、レンズに表記されている焦点距離の約1.5倍の数字が35mm換算の数字になります。
ですので、デジタル一眼レフを使われている方は28mmの場合は18mm前後、50mmの場合は35mm前後のレンズの事を指しております。】
by tks-thekid | 2009-01-15 10:15 | 四方山話し
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